ソニーα7iiiはメニューが使いずらいとよく言われるのですが、私は他社メーカーから乗り換えてソニーユーザーになりましたが、各種ボタンを自分好みに調整できるのは非常に良い点だなと感じています。
現在写真と動画を撮影するカメラマンをやっているので状況によってかなり設定を変えますが、現時点で私がベストと思って使っているおすすめ設定なので参考にしてください。
瞳AFとMFを両立させて切替カンタン設定【写真編】
写真撮影を想定して書きますが、ミラーレスカメラの2大利点と私が思っているのは
- 瞳AF
- MFアシスト(拡大表示)
これ一眼レフカメラの時はピント合わせに不安があったりして、絶対にピント外せない時には撮影後にモニターで拡大してピントを確認したり、撮影時に1枚をAF効いた所で、2枚目3枚目を若干カメラ前後させて撮影して若干のピンズレをリカバリーするなど苦労していました。
それが一撃で解決するのです。

じゃ、普通に撮れば問題ないんじゃないの?

そうだね
それぞれの機能はボタンに割り当てされているんだけど、撮影時にスムーズに瞳AFとMFのピント拡大が出来ないのが問題なんだよ

だけどDMFモードならAFでピント合わせてから、追い込み必要ならピントリング回せば拡大にならない?

私も最初そう思ったんだけど、それはAF-Sだけなんだよ
動いている被写体ならAF-Cで追いたいんだけど、実は単純じゃないんだ
設定でひと手間かけてあげると、AF-CとMFのピント拡大を同居できるので撮影時のスムーズさが向上するんだよ

それとフォーカスエリアもメニューに行かずにボタンで切替できるとさらに撮影の機動性があがるんだよ
今回設定の参考にさせてもらったのはコチラの2つの記事です。
お二方には感謝です!
カスタムキーの設定で複数の問題を解決する
今回のカスタムキーの設定でいくつかの事を解決させますね。
たくさん書きますけど、難しくはありませんので順番にやって行きましょう。
- AF-CとMFアシストの両立
- フォーカスエリアの瞬時切替
- フルサイズとAPS-Cの瞬時切替
では、写真で割り当てボタンを見てみます。


AF-ONボタンの割当て
AF-ONボタンには「押す間カスタム設定呼出1」を割当てします。
これは何かと言うと、先ほどのAF-Cで動く被写体を追いながらもMFに瞬時に切替える設定になります。
「MENU」→「撮影設定2」→「カスタムキー(写真)」の3ページ目に「AF-ON」がありますので、そこを「押す間カスタム設定呼出1」を設定します。

次に「押す間カスタム設定呼出1の設定をします。
「MENU」→「撮影設定1」→「カスタム撮影設定登録」→「押す間カスタム設定呼出1」
ここでは2つ✔を入れて設定も変更してください。
- ✔フォーカスモード → コンティニュアスAF
- ✔AFオン → する

「登録」します。
これで一番やりたかったAF-Cで動く被写体を追いかけつつ、ピント追い込み必要になったらMFアシストを使って拡大表示できます。
AFLボタンの割当て
AELボタンには「押す間カスタム設定呼出2」を登録します。
こちらにはAF-Sを割当てして、動かない被写体にピントを合わせる時に使います。
要領は先ほどと同じです。
「MENU」→「撮影設定2」→「カスタムキー(写真)」の3ページ目に「AF-ON」がありますので、そこを「押す間カスタム設定呼出2」を設定します。
※写真は2つ上のものを参考にしてください。
次に押す間カスタム設定呼出2の設定。
「MENU」→「撮影設定1」→「カスタム撮影設定登録」→「押す間カスタム設定呼出2」
ここでは2つ✔を入れて設定も変更してください。
- ✔フォーカスモード → シングルAF
- ✔AFオン → する

C2ボタンの割当て
C2ボタンには「再押し登録フォーカスエリア」を割当てします。
これは、あらかじめ設定しておいたフォーカスエリアを瞬時に呼出できる機能です。
私の場合は、「ワイド」⇔「フレキシブルスポット」を被写体に合わせて行ったり来たりします。
「MENU」→「撮影設定2」→「カスタムキー(写真)」の1ページ目の「カスタムボタン2」に「再押し登録フォーカスエリア」を割当てします。

この機能を使うには「フォーカスエリア登録機能」で割当ても必要になります。
「MENU」→「撮影設定1」→フォーカスエリア登録機能を「入」にします。
フォーカスエリアを希望の設定(今回の場合はワイド)にして「fn」ボタンを長押しします。
これで設定完了。
C3ボタンの割当て
C3には「APS-C S35/フルサイズ切替」を割当てしていて、主に動画撮影で利用していますが、写真でも利用できます。
機能としてはいつもはフルサイズで撮影しているけど、もう少し望遠にしたいという場合にAPS-Cサイズにクロップすることで画素は下がりますが望遠と同じ効果になります。
特に動画撮影時は広角寄りのレンズを使用することが多く、特にジンバルに載せるとバランスや重量の関係で大きいレンズは使えないので、この機能でカバーしています。
「MENU」→「撮影設定2」→「カスタムキー(写真)」の1ページ目の「カスタムボタン3」に「APS-C S35/フルサイズ切替」を割当てします。

- AF-ON → AF-Cで動作
- AEL → AF-Sで動作
- C2 → フォーカスエリア切替
- C3 → APS-C/フルサイズ切替
※通常の撮影設定は「MF」、「フレキシブルスポット」を利用

実際の撮影ではどんな感じなの?
例えば家族写真の場合とか

そうだね、子供たちが動き回っている時には
C2→ワイドにしてAF-ONでAF-C(瞳AF)を使って追いかけながら撮る
瞳AFが効かない顔の向きになったときにはAF-ONを離して、レンズのピントリング回して狙った位置にピントを合わせて撮る

他の家族も入ってきたら、ピントを特定の人に合わせたいのでC2でフレキシブルスポットに切替て狙い撃ちでAFを合わせる
もっとレンズで寄りたいなと思ったらC3でAPS-Cにクロップしてアップで撮影

風景とか動かないものを撮る時にはAELでAF-Sで撮影
ピントが合いにくい被写体なら、レンズのピントリングまわして拡大してみながらフォーカスを合わせる。
こんな使い方が出来るよ

ボタン1つで出来るようになるんだね
便利!
ファンクションで写真と動画撮影アシスト
次に常用するファンクションメニューを解説しますね。
ここには撮影前に設定する機能がメインで配置していて、写真と動画を撮る私の場合は両方の良く使う機能を割当てしています。

上段の機能

- フォーカスエリア → フレキシブルスポットをデフォルトにしています
- フォーカスモード → 通常MFにしていて、先ほど設定したAF-ONでAF起動します。
- グリッドライン → 格子状常時表示
- 手ブレ補正焦点距離 → マニュアルレンズの場合に使用
- 手ブレ補正 → 三脚の有無でON・OFF切替
- ホワイトバランス → ストロボ撮影時や光源によって使用
下段の機能

- 測光モード → 普段そのまま
- ピクチャープロファイル → 動画撮影時に設定(最近はPP10メイン)
- AF被写体追従感度 → 動画撮影時にフォーカス速度調整の為に使用
- ガンマ表示アシスト → ピクチャープロファイル時に参考に使用
- 録音レベル → 動画撮影時に使用
- サイレント撮影 → イベント撮影時にシャッター音が気になる場合はOFF
マイメニューに1軍メニューを入れる

MENUの最後に「マイメニュー」ってあるけど使ってる?

MENUで行けるから何も設定してないよ

マイメニューに自分の良く使う機能を入れておくとMENUボタンを押してからすぐに目的の機能にたどり着けるから、いちいち探さなくても良くなるよ
1ページ目

- FINDER/MONITER → 普通はオートにしてあるけど、モニターしか使わない建築写真なんかではモニター固定にします
- モニター明るさ → 屋外で撮影データ確認する時に明るくしたりする場合につかいます
- フォーマット → 撮影前に必ずカードを初期化してクリアな状態で開始します
- ファイル形式 → デフォルトでRAW+JPEGで撮ってます
- JPEG画質 → JPEGで即納品の場合に使い方によって変えます
- JPEG画像サイズ → 同上
2ページ目

- 記録メディア設定 → 通常デフォルトですが納品形式やカードの状況で変更
- 色空間 → 広告系の場合はAdobeRGBで、その他はsRGBで撮ります
- ガンマ表示アシスト → これは先程のファンクションに入れたので不要になりました
- (動画)記録設定 → 撮影fpsを変更する(スローで使いたい映像の場合など)
- ライブビュー表示 → ストロボ撮影時にマニュアル露出にするとファインダーが暗くなる条件の場合は使用します
自分の撮影用途や指の馴染みでカスタマイズしよう
ながながと私の現在のα7iii設定を説明させて頂きました。
広告素材撮影や動画撮影、プライベートな撮影など様々なシチュエーションで撮影していてセッティングをミスった為に写真の仕上がりが悪くなってしまったり、現場の条件で設定を変えなければならないが、どこにその機能が入っているか探すのに時間がかかってしまったなど、いろいろな失敗をもとにこの設定にたどり着きました。
冒頭にも参考にさせて頂いたブログをあげさせて頂きましたが、使いにくいな?方法はないのかな?と思っていろいろな方の記事を参考にさせて頂きましたので、私の記事も誰かのお役にたてればと思います。